HOME > DIARY

<< 4回目やります! | main | 先生 >>

2011.05.14 Saturday

 福島の一時帰宅を受けて、ある新聞に書いてあった文章。


 避難した地域住民の一時帰宅はチェルノブイリ原発事故でもあった。着のみ着のままで非難した後、一度だけ物を取りに家に戻る機会を得たのだ。ある記者は記す。「人にとって何が一番大切かは後になって気づくものだ」

 人々が持ち出したのは豪華な家宝ではない。親しい人の写真、愛読した本、古い手紙、一見滑稽だが思い出のこもる小物などだった。「それらは深く個人的な世界、現在だけではなく、過去と未来に生きる人間の非常に傷つきやすい世界を作り上げる品々であった」・・・



 人の心を支えるのはストーリー。自分が生まれ、どう生きてきたか、どのような愛に触れ、何によって希望に触れたか・・・。そういう物語を失うということへの恐怖が今回のような場合、人々の行動にあらわれるのだと思います。

 飲みの場で、友人であるドラマーのM氏が言っていました。「今回のような震災が起きた場合、俺は真っ先にハードディスクを持って逃げる」と。最初、意味がわかりませんでしたが、良く聞くと合点がいきました。

 つまり彼はそのハードディスクに人生のストーリーを入れ込んだと。今までの写真や動画、聴いてきた音楽の全て(は言い過ぎですが)をハードディスクに入れたと。

 いやいや驚きました。どうやら仕事の合間合間に年単位をかけて入れ込んだようです。そしてコピーし終わったものは廃棄!・・・なんというか、ある意味究極の現代人(笑)。僕には出来ません。人それぞれですが、心の物語は「生きる」ことに直結するのです。

 さて、ニュースでよく話題になりますが、望んでもいないのに天に召されてしまった方々がいる一方で、自らその人生に終止符を打つ人もいる。なんという社会のジレンマでしょう。

 悲しむ人がいる、その意識がどこかにあれば踏みとどまることが出来ると信じたい。少しだけ視野を広げれば「救い」はすぐそばにあるということを気づいてほしい。どうか希望を見出す技術を体得してほしいものです。もちろんその「救い」のあり方が妙なひねくれた方向にいってしまうと困るんですが・・・。

 音楽を含めエンターテインメントの存在意義は、まさに「救い」だと思います。自分自身も救われた音楽。そしてそれを生業にしている。この幸せを抱きしめながらこれからも歩いていきたい。

 素晴らしい未来が広がるように笑っていきましょう! 笑いの力は偉大です。そして明るい未来をイメージする癖をつけましょう! イメージの力は世界を変えます! どうかどうか、その命を全うしてください!